塩竈市魚市場概要
名 称 地方卸売市場塩竈市魚市場
開 設 者 塩竈市
卸売機関 みなと塩釜魚市場 株式会社
開設年度 昭和4年
改 築 等 平成29年全面リニューアル ※昭和40年に現在地に移転
棟 構 成 3棟(南棟/中央棟/東棟)
管理機能 高度衛生管理型魚市場
設 備 荷捌き所/低温室/検査室/船員休憩室
付帯施設 展望台/ミュージアム/魚食普及スタジオ
オフィス 魚市場管理事務所/貸事務室/会議室
テナント 食堂/売店等
駐 車 場 関係者用115台収容/一般用54台収容
近代的魚市場運営と高度衛生管理型魚市場
昭和40年に現在の場所に移転してから50年の節目を目前に、老朽化に伴う改築が行われた塩竈市魚市場。
産地魚市場の多様性を視野に、高度衛生管理型の施設として2017年秋に全面開場しました。
東日本大震災を乗り越え新魚市場に移行して、海外戦略や国際的な協定に対応すべく、近代化に取り組んでいます。
現代の世界的基準や価値観に向け
現代的な魚市場の在り方と、国外の動向に合わせた運営と事業の多角化。
両者を切り離して考えられなくなった昨今、海外戦略は産地間競争や水産振興の観点でも重要な課題です。
輸出の推進に不可欠なのは、輸出先国が求める衛生・品質の考え方をもとにした管理法ともいえる、HACCP(ハサップ)への対応。
この基準をクリアした水揚げから出荷を実践するために、高度衛生管理型の運営が必要なのです。
その一方で生態系への価値観も、世界基準に追いつかなければなりません。
漁獲規制への理解を深めたうえで主要魚種の多様化を進め、安定的な市場運営を実現していきます。
▼海外輸出を見据え高度衛生管理型魚市場へ
食品のなかでも水産物や水産加工品は、輸出先国によってHACCP対応の体制にあったか証明を要する輸出品目にあたります。
日本からの輸出にあたっては、政府または行政が認めた第三者機関の認証を得なければなりません。
産地魚市場としてクリアすべきは、水産庁の定める衛生管理基準による施設認定。
塩竈市魚市場は以下の実践をはじめとする高度衛生管理型の運営をブラッシュアップし、輸出の本格化を目指しています。
✔閉鎖型施設で適切なゾーニング
✔場面に応じた用水の供給(上水/海水/滅菌済洗浄海水/電解海水など)
✔人員や車両の入退場時に清潔を保つシステムの採用 etc
▼扱い魚種の多様化
海の生態系維持を目的にした漁獲規制の国際協定は、塩竈市魚市場の主力魚種である大型魚の水揚げに影響しています。
塩竈市魚市場ではこうした情勢を見越し、大型魚種の水揚げと並行して魚種の扱いと主力商品の多様化も進めてきました。
そのなかでも強化しているのが、冷凍かつおやイワシ・サバの受け入れ。
鮮魚と冷凍、それぞれに適した管理体制で対応すべく各種機材を整備してきました。
現代の情勢と価値観に目を向け、産地魚市場として多機能な受け皿へ進化していきます。
✔冷凍もの水揚げ強化の施策→選別機ならびにコンベアの整備
✔イワシ・サバ水揚げ強化の施策→ダンベ・タンクの整備