生まぐろの水揚げ日本一の漁港として、信頼と実績を積み上げてきた塩釜港。
なぜ、塩竈に生まぐろが集まるのか?
その理由は、目利きがしっかりしていて適正かつ高値で取引される点にあります。
目利きとは?
通常は、鑑別眼そのものや良し悪しを見分けることを意味する目利き。
産地魚市場の卸売によるセリなど取引きの場面においては
水揚げされた海産物を吟味する行為と、当該卸売市場の買参権を持つ仲買人を指します。
目利きまたは目利き人ともいわれる彼らは、鮮魚の品質や鮮度だけでなく相場を見極めるプロフェッショナル。
特にまぐろに関して塩釜港の目利きは、
水産の中枢を担う豊洲の事業者など、第一線級の関係筋からも高く評価されています。
一般的に海産物の鮮度や品質をチェックするときのポイント
どこで獲れたか?どの漁法を用いたか?
漁獲してからどの程度時間が経過しているか?
漁から水揚げに至るまでの、諸条件やコンディションを頭に入れておきます。
そのうえで個別にチェックする段で行うのが、鮮度に加えて品質の見極め。
魚の目やエラの色に加えて表面の艶感・ハリ感、うろこのある魚種はそのならび方も見つつ
腹や尻尾の厚みなどで判断するのが一般的です。
目利きの難易度が高い海産物といえば??
『まぐろは目利きが難しい』
海産物を扱う仲買人やフードビジネス事業者の多くが、こう口をそろえます。
品質の見極めができるまで10年は経験が必要だといわれ、簡単には扱えないとされてきました。
大型魚な分、表面から骨までの厚みも相当なもの。外側からコンディションを把握するのも難儀です。
水揚げ直後に脂がのりがよくても、時間の経過でサシが抜けるケースも珍しくありませんし
その逆も、またしかり。
まぐろの目利きは、難易度が高いといわれるのもうなずけます。
塩釜港の目利きは多くの情報をもとに厳選!
塩釜港では生まぐろの場合は通常の判断材料はもちろん、目利きの情報収集は至るところで行われています。
検量機器に個体をのせたときの身のしなり具合で魚の硬さを見たり
切断した尻尾の切り口を目視して、個々の身の締まり具合や脂のりなどを把握。
時には実際に指腹で感触を確認したり、尻尾の断面にルーペや小型ライトをあててサシの入り方を念入りに確認する目利きも。
塩釜港で水揚げされたまぐろはこのように、
多くの情報をもとに鮮度や品質を見極められ、セリにかけられて全国に出荷されるのです。